年末のこの時期にLIFE SHIFTを読んで仕事や人生のプランについて改めて考えてみる
100年生きる時代の仕事や人生は今までとは全然違ってくる
発売から1ヶ月で11万部を突破としたという、今話題のLIFE SHIFTを読んでみました。
- 作者: リンダグラットン,アンドリュースコット,池村千秋
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2016/10/21
- メディア: 単行本
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久しぶりに面白い本でした!人間の寿命(特に先進国)は徐々に伸びており、今後は100歳まで生きるのは当たり前になってくるから、そのつもりで人生プランを考える必要があるという内容です。
ざっくり内容を紹介すると、大きくいくつかのカテゴリにわけられます。 一番興味深かったのは「仕事」についての話。
今までは寿命がそこまで長くもなかったので、学生時代のような教育期、社会人のような仕事期、老後を過ごすような引退期というように3ステージに分かれていても問題ありませんでしたが、100年生きるということはそれなりにお金も必要なので、必然的に仕事をしている時期が長くなるとのこと。でも、今は60歳までしか基本は働く制度が整っていないので、どうにかしないとやばいということでした。現に人口現象で年金制度も破綻してますし、65歳まで働けるようになってきたり、年金受給は70歳からになっていきたりと、どんどん「老後」が遅くなってきています。
寿命が伸びて働く期間が長くなったりすると、週5で8時間勤務を60年くらい続けなきゃいけなくなってきたりもするので、さすがにそれは無理だという話。実際は残業があったり、責任がどんどん重くなってきたりして、人間はそんなに働けないと。ということで、数年仕事から離れて自由に生きるフェーズもでてきて、またエネルギーをチャージしたら仕事にもどるような、マルチステージを生きるようになってくるそうです。
現在は育児休暇とかしか、長期間仕事から離れられる理由はないですが、今後はいわゆる自分探しの旅にでてもまた戻ってこれるような社会になっていくだろうということでした。そうなったら、なんて素敵な世の中になるんだろうと思います! でも一方で、そうなるのはまだまだ先な気もしています。
マルチステージに近い状況は、今で言うとリモートワークなんじゃないかと思うのですが、なかなかリモートワークを受け入れている企業も少ないですよね。結局は、パソコンをいじっているだけだし、会議があればビデオ会議だって無料でできる世の中なんだから、別にオフィスで仕事しなくたって良い職種はたくさんありますよね。それでも、現在はまだまだリモートワークすらも認められていない企業が多いです。 そんな中、エネルギーチャージだからといって一度仕事を離れて、また戻ってこれる保証なんて、今の企業がしてくれるわけないですよね。
でも、LIFE SHIFTを読んでいると、いつかは絶対そんな世の中になっていくんだろうなと感じます。そして、そうなるとして、私はどうすれば良いのか改めて仕事や人生のプランについて考え直す必要がでてきたとも感じています。
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今大事にしたいのは仕事かそれ以外か
今後マルチステージが認められるかはわかりませんが、少なくとも、今の世の中でも「仕事を頑張る時期」と「仕事以外を頑張る時期」があります。それは、結婚だったり、出産だったりで左右されることが多いですよね。
例えば、働いていたけど結婚して仕事をやめるとか、夫の転勤で仕事をやめるとか、出産して仕事をやめるとか。 女性の場合は特にきっかけが多い気がします。
私の主人も海外転勤になる可能性が高いのですが、あと数年で子供を産むことを考えると正直ついていきたくありません。だって、子育てなんて初めてだし、海外の文化もわからないようなところで子育てなんて自信なさすぎ。できれば実家に帰って親のもとで育てたいと思ってしまいます。そうすると、主人とは5年近く遠距離になってしまいますが、代わりに子育てや仕事は問題なくなります。ただし、東京に戻ることになるので、働き続けるなら転職は必須です。でも逆に海外転勤についていくと、主人とは一緒にこどもを育てられますが、親には頼れず、仕事もやめなければなりません。外国語にも自信がないので働けないと思いますし、転勤がおわった後の働き口も探し直す必要があります。
もしこんなときマルチステージの世の中になっていれば、主人の転勤が終わるまでは会社をやめて、転勤が終わったらまたもとの生活に戻るとか、実家で子育てしつつもリモートワークで引き続き今の会社で働くとかもできるのかもしれません。また、マルチステージの世の中になると、基本的に終身雇用の概念はなくなるようなので、転職もしやすいそうです。特に、今の時代は転職は35歳までというイメージがありますが、何歳だろうとステージによってやりたいことが変わるのだから、転職だってしやすくなるとのこと。そんな世の中だったら、主人の転勤や子育てのフェーズによって、気軽に転職ができるのかもしれません。
その時その時で自分が大事にしたいものの状況に応じて働き方を変えられれば、どんなに楽な人生になることでしょうか。 その分、どこでだって生きていけるように自分を鍛えておく必要もあるでしょうが、きちんと戦略的に準備をしておけば、その分好きな人生を歩むことができるようになる社会。世の中の需要としては、だんだんそちらにシフトしてきているはず。あと30年以上かかるのかもしれませんが、おそらく私が死ぬまでにはそんな世の中に変わっているのではないかと感じます。
年末にLIFE SHIFTを読んで、来年の目標をたてるのもあり
100年生きるような人生では、ずっと同じスキルを持ち続けるだけでは途中で限界がくるそうです。 余暇の時間を娯楽ではなくスキルアップに使うことも、大事になってくるとのこと。
私は、ちょうど年末のこの時期は、毎年来年の目標をたてています。 今年の目標は、8割達成といったところでしょうか。
目標は全部達成できなくても良いと思っています。目標をたてる段階で、過去のこと、現在のこと、未来のこと、いろいろ考えます。 普通に生きていると現在の「点」のことしか考えませんが、目標を考える段階では、過去から未来までのイメージが「線」となるはずです。 線がつながると、悪い未来を変えようとしたり、目指す未来に向かったりするための目標ができるはずです。
でも、未来をより正確にイメージするなら、今後の社会がどうなっていくのかも知識としていれておいたほうが確実です。 情報を知っているのと知らないのでは、武器や戦略が全然変わってきます。 そんな目標設定にも、LIFE SHIFTは大きく影響してくるでしょう。
普通に読み物としても面白い本だったので、興味のある方はぜひこの年末にご一読を!
- 作者: リンダグラットン,アンドリュースコット,池村千秋
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2016/10/21
- メディア: 単行本
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