東京育ちが地方に住むということ

東京生まれ東京育ちですが、今後は静岡県に住むことになります。東京育ちが地方に住むときに感じたギャップや、働き方などを中心につらつらと書いていきます。

デジタルネイティブ世代には当たり前なのに?いつまでも昔のやり方から脱却できない企業の謎


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書類の山

世の中にあるワクワクするようなツールを使っている企業はごく一部でしかない

学生時代には、情報工学科の大学院で最先端の研究をいろいろ見てきました。 MRだったり、ドローンだったり、最近やっと世の中に広まりはじめたような技術も、当たり前のように体験できる環境で育ちました。

そのまま新卒でITベンチャーに入社したこともあり、仕事においても、当たり前のように海外で流行り始めたようなITサービスをどんどん利用していく風土で育ってきました。

もう昔とは違うんだし、日常も仕事も、Webサービスやアプリなんてあたりまえ。メールなんかじゃコミュニケーションも取りづらいし、やりとりは基本チャットでやる。 会議だって30分が基本で、資料もその場でパソコンのデータをディスプレイに表示しておわり。 データ自体は社内サーバにはいっているからいつでも見れるし、重要なことは社内Wikiに記載して検索でヒットするようにもしている。

そんな働き方が当たり前だったし、世の中だってだんだんそうなっているだと思っていた。 だって、昔のように紙でやりとりするよりも遥かに便利だし、紙とかの管理もいらないし、何よりスピード感がぜんぜん違うから。

それなのに、最近地方の会社に転職して、世の中的にはまだまだそんな時代は夢のまた夢なんだということを知りました。 そこに広がる光景は、「30年前の仕事のやり方」をイメージした通りでした。

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地方の大企業は、未だに過去のやり方のまま生きている

転職してまずはじめに驚いたのは、紙が多いということ。 あらゆるものが紙媒体でやり取りされていました。

どこかに提出しなきゃいけないようなきっちりした書類じゃなくても、申請されてくるものは紙、紙、紙。 そこに毎回承認という意味で印鑑を押す。 これが本当にびっくりしました。

印鑑なんて、正式な書類に正式な証として押すものという認識だったので、「見たよ」とか「OK!」くらいのノリで使っていることに驚きました。 そんなの、メッセージでやりとりすればいいし、なんだったらDBを作ってその中にどんどん登録していけばいいようなものばかり。 それなのに、なぜかひたすら紙でやりとりをしている。

しかも、パソコンはデスクトップなので、持ち運びができない。 当然資料は人数分印刷。会議にはノートを持って行き、そこにメモって後日議事録をメッセージで共有することが当たり前になっています。 会議なんて、パソコンをもっていって、その場で議事録なり共有なりすればいいのに、なぜかこんなにもアナログ。

紙だけじゃありません。

よく大手では「いろんな部署の承認が必要」と聞きますが、それも噂通りでした。 あっちの部署の課長とこっちの部署の課長に連絡して、課長経由で作業指示してもらわないと動いてくれないとか、 なんだそのスピード感といったかんじです。

必要なことだから、上司にはこういうふうにしていきますという進捗報告はしますが、それ以外は基本的に現場の社員同士で判断して動くのが普通だったので、そんな上から言われなきゃやらないという文化にも驚くばかりです。

いろんな部署を巻き込んでやるというのも、結局は責任の所在を自分のところに置きたくないからなのではないでしょうか。 だから、確認する部署を広げて、みんなで「大丈夫だよね」と確認したい。 何かあっても、これだけの人たちでみんなで確認したんだから、しょうがないし私だけの責任じゃないと思いたい。 そんなかんじがします。 話をしていても、責任から逃れようとする言い回しがそこかしこに見受けられるので、ちょっと悲しい気持ちになります。

私も、責任はとりたくないです。 でも、自分が責任をとるくらいの気持ちでいなきゃ、仕事なんてまわせないです。 大失敗はしちゃいけないけど、仕事だって失敗はしていいんです。 だからこそ、責任をひとりで取りに行く気概で仕事をするものだと思います。

ワークライフバランスを保ちたいのであれば、今時のツールを使えばいい

最近良く話題にでるワークライフバランスですが、30年前の仕事のやり方から変わっていないような企業には、絶対に実現できないと感じています。

在宅ワークだって、クラウドソーシングだって、最近は当たり前になってきています。 今の時代、そんなのは気軽にできるはずなんです。 だって、あらゆるものがインターネットにつながっているので、ネット環境さえあれば遠隔地でも仕事ができるはずなんです。

IoTという言葉も広まりつつある今、今までネットに繋がっていなかった物もネットに繋がり始めているんですから、今までよりさらにネットを介して仕事ができるようになっていくはずなんです。

しかも、今の時代は無料ですぐに使える便利なツールがたくさんあります。 そういうものを利用するからこそ、効率化がはかれて、残業をしないで帰れるようになるのではないでしょうか。 たとえ仕事量が減らないとしても、家で作業するとか、帰りの電車で作業するとかもできる時代です。 ちょっとでも楽になるのなら、そういうツールを使う必要があるし、使ったほうが絶対に便利です。

もちろん、企業としてのセキュリティ対策が〜とか、年配の方がついていけないから〜とか、理由はいろいろあると思います。 でも、いつかは昔のやり方を脱却しないと、世の中から取り残されてしまうだけです。

デジタルネイティブ世代が就職して主力になる前に、変化を怖がらずに新しいやり方を取り入れていくしかないですね。

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