東京育ちが地方に住むということ

東京生まれ東京育ちですが、今後は静岡県に住むことになります。東京育ちが地方に住むときに感じたギャップや、働き方などを中心につらつらと書いていきます。

人間は変化を嫌う生き物だから、マリッジブルーになるのはしょうがない


人気ブログランキングへ

落ち込む女性

結婚の時期にうつ病っぽいと感じたら、それはマリッジブルーの可能性大

先日無事入籍しまして、浜松での生活が始まっております。 生まれ育った土地から離れ、結婚するまで縁もゆかりもない土地に引っ越してきて、当然のようになったのがマリッジブルーでした。

最初に違和感が生まれたのは婚約したとき。 念願のプロポーズをされてうれしい反面、婚約した瞬間にいろんなことが想定以上のスピードで進んでいく様子に、心がざわっとしたのを感じました。急な坂を転げ落ちる石ころのように、だんだん速度を増して、一瞬で行き着くところまで転げ落ちていく。そんなかんじに、一時停止ボタンを押したくなるような不安が心の底にありました。

次に変化を感じたのは、新生活の準備を親としているとき。 親とは特に仲が悪いわけではないのですが、なぜか反抗期の時のようにいろいろと突っかかってしまいました。何をするにもイライラするし、いろいろと口だしてくる親もなんだかムカつく。 冷静に考えれば、自分のことを考えていろいろと良くしてくれているので、まったくイラつく場面ではないのですが、その時はなぜか思春期のように反発してしまいました。

そして、何かおかしいと認識したのは、親と晩ごはんを一緒に作っている時。 新生活では私が家事をしっかりとこなさなきゃいけないと言われていました。一人暮らしを7年くらい経験しているので、そうじや洗濯はまあなんとかできたのですが、料理がまるでできない。大学生が作るような、適当な一品料理やインスタントを利用した料理くらいは作れました。でも、栄養バランスを考えて一汁三菜を作ることなんて到底無理でした。 そこで、入籍前は実家にいたこともあり、花嫁修業と称して晩ごはんを一緒に作ることにしたのです。ところが、親は長年の経験で料理を作ってしまうものだから、なぜみりんをいれるのか?なぜ酒をいれるのか?と聞いても、なんとなくとかとりあえずとか適当な答えしか返ってきません。 家事をしっかりこなせといいつつ、なぜそれをやるのかと聞いても理由を説明してもらえない。挙句の果てに、なんでこんなこともできないんだと怒られる。ある晩、私は一人ベットの中で号泣してしまいました。

これも、よく考えればネットで調べるなり、とりあえずそのまま作ってみるなりすればいいだけだったんです。何も大の大人が泣くほどのことではないと思います。それなのに、その時は絶望を感じて涙が止まりませんでした。自分はなんにもできない、なんて情けない人間なんだろうと。 ちょうど仕事をやめて2ヶ月くらいたっていたこともあり、その間休息ということでゴロゴロしていたので、誰の役にもたたないという気持ちが爆発してしまったのでしょう。

さすがに何かおかしいと気づき、うつ病なのではと疑いました。実は大学生の頃、一時期うつ病になっていたことがあり、その時の感覚に似ていると思ったのです。とりあえずググってみると、うつ病ではなく、いわゆるマリッジブルーというやつのようでした。

昔からマリッジブルーというのはよく聞きますが、今で言うと、結婚時のうつ病=マリッジブルーなのではないでしょうか? うつ病というのは最近ついた病名ではありますが、結婚するときはやはり誰もが不安になるもの。 それを、昔の人はマリッジブルーと呼んだのでしょう。

【スポンサーリンク】

マリッジブルーの治し方は人それぞれなのかもしれない

そんな不安定な気持ちを抱えながら、とうとう入籍と引っ越しの時となりました。 マリッジブルーは入籍と共に消えることが多いとネットに書いてあったので期待したのですが、まったくそんなことはなく、むしろ引っ越してからは寂しくて毎晩泣いて過ごす日々が続きました。

最初の一週間くらいは引っ越しの後片付け等もあり、仕事もしていなかったのですが、旦那は仕事に行き、一人で家にいました。家事をするといっても、朝早く起きて旦那を送り出してから家事をしているので、午前中には終わってしまう。午後は特にやることもなく、遊びに行くにもどこに何があるかわからないので一人じゃ身動きがとれない。結局家にこもってしまったので、一人ぼっちで過ごしてました。それが行けなかったんですね。ずっと一緒にいた家族も友達もいない土地にひとりぼっちとりのこされた気持ちになり、夜になると感情が高ぶって泣いてしまう。そんなかんじでした。

マリッジブルーの解消法はあまりなく、時間が解決するだとか、旦那と話合うとかそんなことがネットには書いてありました。 時間はどうしようもないので、とりあえず旦那に「寂しい」と素直に伝えて慰めてもらっていましたが、一向に解決しない。

そんなこんなで一週間がたち、引っ越してから最初の土日が来ました。 たまたま東京で用事があったので、もともとその日は東京に帰るという予定だったのですが、それがよかった! 寂しすぎてどうしようもなかったので、仕事をしていなかったこともあり、もともと一泊だった予定を延長して二泊して帰ることにしました。

東京に帰り、大学時代の友達と飲み会をしてたくさんおしゃべりをしました。その日は実家に泊まり、次の日は親と新生活に足りなかった小物類の買い出しに行きました。いつも通り車でホームセンターまで行き、あれやこれやと言い合いながら買い物をして、ケーキでも買って帰って家でお茶をする。そんな他愛もない日常がとてもうれしかったです。

入籍をして、旦那の性に変わって、生まれ育った家から出て行ってしまったという感覚が強く、それが不安で寂しさの根源となっていたのですが、入籍して旦那の家に入った後も、当然ながら今までどおり何も変わらず接してくれる家族。それが、家族との関係は今までと何も変わらないと安心させてくれたのでしょう。

その後、夜な夜な寂しさで泣くことはなくなりました。 マリッジブルー、解消です。

マリッジブルーになるのは、人間は変化を嫌う生き物だから

もともとサバサバした性格なので、自分はマリッジブルーになんかならないとずっと思っていました。 でも今回、実際に自分もマリッジブルーになってしまったのはなぜでしょうか。

ちょっと引用元が違うのかもしれませんが、その答えは『「めんどくさい」がなくなる本』という書籍の中に書いてありました。

「めんどくさい」がなくなる本

「めんどくさい」がなくなる本

ベンチャーで働きすぎて疲れ果ててしまったせいか、もともとめんどくさがりの性格のせいか、仕事をやめるとどんどんめんどくさくて何もしなくなりました。 あまりに何もする気力がおきないので、さすがにまずいと買って読んだ本なのですが、後になって思うと、めんどくさいと思うのとマリッジブルーになる理由は同じなようです。

理由は、人間は変化を嫌う生き物だから。

この本の中には、人間は変化を嫌う生き物だから、今やっている心地良い状態から変化するのが嫌だと感じ、めんどくさいと思ってしまうと書いてありました。マリッジブルーも、同じでしょう。人間は変化を嫌う生き物なのに、結婚する場合は変化が大きすぎるので、あまりの変化に不安になってしまうのでしょう。

私の場合、結婚する際に何が変わったかというと、

  • 実家に住んでいたのに親元から離れる
  • 東京から浜松に引っ越す
  • 転職する
  • 姓が変わる
  • 独身から既婚になり責任が変わる

これだけの変化がありました。

よく、結婚と引っ越しと転職は同時にやらないほうが良いといいますが、金銭的な理由以外にも、変化が大きすぎるからという理由もあるようです。あまりに急激に環境が変わりすぎると精神的にものすごく負担がかかってしまうため、できるだけ変化は大きくないほうが良いのです。実際、ネットでいろいろ調べてみると、マリッジブルーが治るまでの期間が短かった人はそんなに変化は大きくなく、長期間マリッジブルーが治らなかった人は私のように引っ越しや転職までしたような人が多かったです。

今回私のマリッジブルーが治ったきっかけも、いろいろな変化が起きた後に実家に帰り、「今までとあまり変わらない」状態を体感したため、感じていた変化より実際の変化が小さいことを認識できたからではないかと思います。マリッジブルーになったら、一度結婚する前の状態と同じ環境に身をおけば、少しは緩和されると思うので、なかなか治らないという人は試してみてください。

人間は変化を嫌う生物だけど、順応力の高い生物でもある

人間はどんな環境でも基本的には生きていけるそうです。 最初は嫌だと思っていても、住めば都というかんじで慣れてきてしまうそうです。 変化は嫌いだけど、順応力も高い、めずらしい生き物なんです。

だから、マリッジブルーがなかなか治らないという人も、絶望的にならないでください。 深呼吸をしてみたり、旦那さんに相談してみたり、大好きな曲を流しながら鼻歌を歌ってみたりしてみてください。 それでも治らなければ、一度思い切って実家に帰ってみたり、地元で友達と遊んでみたりすると良いと思います。

遠くに引っ越してしまってなかなかそうもいかない人も、最初は交通費がかかってもいいから帰ってみましょう。 一回で治らない人は、毎週のように帰って、徐々に帰る頻度を減らしていきましょう。

人間は、変化は嫌いだけど、順応力も高いのです。 つらいかもしれませんが、今だけなので、なんとかがんばって乗り切りましょう!

【スポンサーリンク】